精子幹細胞の発生?分化?維持メカニズムに関する包括的研究
活動の概要 | 精子形成は思春期以後の精巣で継続的に行われる、細胞分化と形態形成とが協調して進行する過程です。神経や皮膚組織と同様に、精巣組織にも組織幹細胞(精子幹細胞)が存在することが明らかにされましたが、その発生?分化?維持メカニズムは不明です。 これまでに私たちは、実験動物を用い造精機能障害の機序や、ヒト精巣発生過程について解析を進めてきました。 これらの解析結果をふまえ、前駆細胞から精子幹細胞の成り立ちを明らかにすべく基礎研究を行っています。 |
活動の時期 | 2021年11月(論文発表) |
関連URL | /media/20220120-2.pdf |
https://www.eurekalert.org/news-releases/940724 | |
researchmap URL | https://researchmap.jp/read0020220(林 祐太郎) |
https://researchmap.jp/read0155161(水野 健太郎) | |
https://researchmap.jp/ncu_nishio(西尾 英紀) | |
関連する論文 | ● Kato T, Mizuno K, Nishio H, Hayashi Y, et al. J Urol, 2021 (in press) ● Mizuno K, Nishio H, Hayashi Y, et al. J Urol, 192: 535-41, 2014 ● Nishio H, Hayashi Y, et al. J Urol, 191: 1564-72, 2014 ● Moritoki Y, Nishio H, Hayashi Y, et al. J Urol, 191: 1174-80, 2014 ● Mizuno K, Nishio H, Hayashi Y, et al. Urology, 82: 1453. e1-7, 2013 ● Kamisawa H, Hayashi Y, et al. J Urol, 187: 1047-52, 2012 |
期待される効果、今後の展望 | 実験動物を用いた研究から、精子幹細胞の分化にヒストン修飾や、microRNAによるエピジェネティックな遺伝子発現制御が関与することを明らかにした。今後、詳細なメカニズムについて解析していきたいと考えています。 本研究をもとに生体内の精子幹細胞の分化を効率よく誘導?促進する方法が開発できれば、iPS細胞から精子幹細胞を誘導するなど、男性不妊症に対する新規治療法へ応用することが可能と考えています。 |
所属 | 医学研究科 小児泌尿器科学分野 |
氏名 | 林 祐太郎 、水野 健太郎、西尾 英紀 |
専門分野 | 小児泌尿器科学、アンドロロジー |