腫瘍制御学
スタッフ
青木 正博
[客員教授]
小根山 千歳
[客員教授]
藤下 晃章
[客員准教授]
教育?研究
- がんの発症?悪性化における微小環境の役割の解明(青木?藤下 担当)
- 転移の分子メカニズムの解明と予防?治療標的の探索 (青木?藤下 担当)
- がんの進展における代謝制御異常に関する研究 (青木 担当)
- 細胞外膜小胞エクソソームの形成?分泌メカニズムの解明(小根山 担当)
- 脂質ラフトによるがんシグナルの空間的制御の解明(小根山 担当)
- microRNAを介したシグナルネットワークの破綻とがん進展の相関(小根山 担当)
研究概要
腫瘍制御学分野は平成19年度より連携大学院講座として発足し、現在は愛知県がんセンター研究所の青木?藤下(がん病態生理学分野)と小根山(腫瘍制御学分野)が担当しています。
愛知県がんセンターは、昭和39年12月に設立され、国立がん研究センター、(財)癌研究会癌研究所と並ぶ、我が国の主要な総合がんセンター(病院と研究所を併せ持つ)の1つとして設立されました。愛知県がんセンター研究所は、がんの予防?診断?治療の革新の基盤となる新たなエビデンスを世界に向けて発信できるよう病院と一体となって研究に取り組んでいます。
愛知県がんセンターは、昭和39年12月に設立され、国立がん研究センター、(財)癌研究会癌研究所と並ぶ、我が国の主要な総合がんセンター(病院と研究所を併せ持つ)の1つとして設立されました。愛知県がんセンター研究所は、がんの予防?診断?治療の革新の基盤となる新たなエビデンスを世界に向けて発信できるよう病院と一体となって研究に取り組んでいます。
1) がん病態生理学分野(担当:青木正博、藤下晃章)
がん病態生理学分野では、がんを全身的な病変としてとらえ、がんが体の中でどのように発生し、さらに悪性化して転移するようになるか、そしてがんが体にどのような影響を与えるかを研究しています。がんは我々の体を構成する細胞(体細胞)に遺伝子の異常が積み重なってできます。私たちは、主に遺伝子改変によって作り出した、がんを自然に発症するマウス(がんマウスモデル)を用いて、がんがどのように発生し、悪性化して転移に至るかについて個体レベルで研究しています。特に、1 周辺の正常細胞との相互作用などのがん細胞を取り巻くがん微小環境の役割、2がん細胞の転移の分子メカニズム、3がん患者の多くに発症し筋肉や脂肪組織の萎縮により体重が減少する「がん悪液質」の病態生理の3つを明らかにすることに力を注いでいます。
がん微小環境を標的とした治療法を開発し、既存の化学療法薬?分子標的治療薬と併用することができれば、薬剤抵抗性を生じにくい新しい治療法を確立できる可能性が期待されます。また、がんの転移を制御する分子を生体での機能に基づいて同定することができれば、治療が困難な転移性がんの治療標的を見つけ、転移を予防?治療できる薬の開発につながることが期待されます。さらにがん悪液質の進行を予防または遅延できる方法が見つかれば、多くのがん患者の生活の質が向上するのみならず、より侵襲的な抗がん治療を選択できるようになることが期待できます。私たちは、マウスモデルを用いた個体レベルでのがん研究の成果を、愛知県がんセンター中央病院との緊密な連携による橋渡し研究を介して、先進的ながん予防?治療法の開発に結びつけることを目指しています。
がん微小環境を標的とした治療法を開発し、既存の化学療法薬?分子標的治療薬と併用することができれば、薬剤抵抗性を生じにくい新しい治療法を確立できる可能性が期待されます。また、がんの転移を制御する分子を生体での機能に基づいて同定することができれば、治療が困難な転移性がんの治療標的を見つけ、転移を予防?治療できる薬の開発につながることが期待されます。さらにがん悪液質の進行を予防または遅延できる方法が見つかれば、多くのがん患者の生活の質が向上するのみならず、より侵襲的な抗がん治療を選択できるようになることが期待できます。私たちは、マウスモデルを用いた個体レベルでのがん研究の成果を、愛知県がんセンター中央病院との緊密な連携による橋渡し研究を介して、先進的ながん予防?治療法の開発に結びつけることを目指しています。
2) 腫瘍制御学分野(担当:小根山千歳)
腫瘍制御学分野では、がんを細胞の恒常性維持メカニズムの破綻として捉え、その分子機序について研究しています。元来正常細胞には、その恒常性を維持し、分化?増殖?運動などを厳密に制御する様々な仕組みが備わっています。しかし様々な遺伝子変異やエピジェネティックな異常の蓄積、あるいは環境変化によって細胞の分化?増殖を司るシグナル伝達分子の機能異常が引き起こされる結果、無秩序な増殖や浸潤?転移に至ります(図1)。がんの治療を困難にしている理由の一つは、その原因が多様かつ複合的であることです。私たちはがん形質に直接対応している細胞恒常性の分子機序からのアプローチにより、がん細胞において破綻している恒常性維持機構を解明し、薬剤等でそこに働きかけることによりがん形質を抑制してがん細胞を正常細胞に近い状態へと導く可能性を探求しています。そこで、最初に同定されたがん遺伝子で細胞膜直下に存在するシグナル分子Srcを起点として、1 細胞外膜小胞エクソソームの形成?分泌メカニズム(図2) 2 脂質ラフトによるがんシグナルの空間的制御 3 microRNAを介したシグナルネットワークの破綻とがん進展 を機軸とした研究を行なっています。
基礎研究により恒常性破綻のメカニズムに立脚した新たな分子標的を探索し、愛知県がんセンター中央病院との共同研究により立証することにより、得られた成果を診断?治療シーズへと結実させ、がんの先進医療に貢献したいと考えています。
基礎研究により恒常性破綻のメカニズムに立脚した新たな分子標的を探索し、愛知県がんセンター中央病院との共同研究により立証することにより、得られた成果を診断?治療シーズへと結実させ、がんの先進医療に貢献したいと考えています。
連絡先
〒464-8681
名古屋市千種区鹿子殿1-1
愛知県がんセンター研究所
がん病態生理学分野 青木 正博
E-mail:msaoki<at>aichi-cc.jp
TEL:052-764-2973
FAX:052-763-5233
腫瘍制御学分野 小根山 千歳
E-mail:coneyama<at>aichi-cc.jp
TEL:052-764-2979
FAX:052-763-5233
薬学研究科広報委員会
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がん病態生理学分野 青木 正博
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腫瘍制御学分野 小根山 千歳
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薬学研究科広報委員会