オープンカレッジNo.2 生活習慣病 up to date 「健康に長く生きるためのヒント」
最新医学講座 オープンカレッジ 2017年第2期のご案内
- [開講日程]平成29年9月1日(金) ~ 平成29年10月20日(金)
- [コーディネーター]医学研究科 口腔外科学分野 教授/渋谷 恭之
わが国は世界随一の長寿国となりました。一方では加齢に伴う心身の機能の低下に苦しむ人々の比率が増加しているため、健康寿命の延伸は、わが国における最も重要な目標となってきています。
本講では、数多くの生活習慣病の中で、特に注目されている疾患を取り上げました。日進月歩で進化する研究成果、予防法、治療法について、わかりやすく解説いたします。再学習としてだけでなく、受講者の皆様とご家族の健康にお役立て頂ければ幸いです。
第1回 9月1日 (金)
疫学-メタボリックシンドロームの疫学-
医学研究科 公衆衛生学分野 教授/鈴木 貞夫
インスリン抵抗性を基礎に集積した高血圧、糖?脂質代謝異常が心血管疾患を引き起こすという考え方は古くよりありましたが、世界保健機関がメタボリックシンドロームという名称で診断基準を発表し、厚生労働省が「健康日本21」の目標の1つにメタボリックシンドロームの認知を入れたことにより、「メタボ」の名称は広く一般に知られるようになりました。しかし、この間の有病率は変わりませんでした。今日はメタボリックシンドロームの疫学として、心血管疾患へのリスク、肥満とのかかわり、世界と日本の現状などについてお話します。
インスリン抵抗性を基礎に集積した高血圧、糖?脂質代謝異常が心血管疾患を引き起こすという考え方は古くよりありましたが、世界保健機関がメタボリックシンドロームという名称で診断基準を発表し、厚生労働省が「健康日本21」の目標の1つにメタボリックシンドロームの認知を入れたことにより、「メタボ」の名称は広く一般に知られるようになりました。しかし、この間の有病率は変わりませんでした。今日はメタボリックシンドロームの疫学として、心血管疾患へのリスク、肥満とのかかわり、世界と日本の現状などについてお話します。
第2回 9月8日 (金)
高血圧-超高齢化社会を迎えた今、生活習慣病としての高血圧を再考する-
医学研究科 高度医療教育研究センター 准教授/山下 純世
高血圧は生活習慣病の一つであり、通常は無症状ですが、放置すれば心筋梗塞や脳卒中などの心血管病を引き起こすことがよく知られています。我が国の高血圧者数は推定4300万人で、高齢者においては4人のうち3人が高血圧を有するのが現状です。高血圧の治療薬は種類も多く、適切な内服薬を選択することで血圧コントロールは比較的容易となっていますが、心血管病予防のためには、減塩、運動、節酒といった生活習慣の修正が必須です。本講座では、健やかに老いるための"高血圧"学についてお話します。
高血圧は生活習慣病の一つであり、通常は無症状ですが、放置すれば心筋梗塞や脳卒中などの心血管病を引き起こすことがよく知られています。我が国の高血圧者数は推定4300万人で、高齢者においては4人のうち3人が高血圧を有するのが現状です。高血圧の治療薬は種類も多く、適切な内服薬を選択することで血圧コントロールは比較的容易となっていますが、心血管病予防のためには、減塩、運動、節酒といった生活習慣の修正が必須です。本講座では、健やかに老いるための"高血圧"学についてお話します。
第3回 9月15日 (金)
脳血管障害-脳梗塞の予防と治療-
医学研究科 神経内科学分野 助教/大村 真弘
脳梗塞は寝たきり原因No.1であり、高齢者になればなるほど、発症頻度は増加します。健康で生き生きと生活する為には、脳梗塞を発症しない事が重要です。脳梗塞は脳の血管が閉塞あるいは狭窄した結果、脳への血流が途絶えて症状がでる病気ですが、その原因として動脈硬化に起因するアテローム血栓性脳梗塞と、心臓からの血栓が脳血管を閉塞する心原性脳塞栓症に大別されます。各々、予防と治療が異なります。これらの脳梗塞の病態、急性期治療及び予防に関して、概説致します。
脳梗塞は寝たきり原因No.1であり、高齢者になればなるほど、発症頻度は増加します。健康で生き生きと生活する為には、脳梗塞を発症しない事が重要です。脳梗塞は脳の血管が閉塞あるいは狭窄した結果、脳への血流が途絶えて症状がでる病気ですが、その原因として動脈硬化に起因するアテローム血栓性脳梗塞と、心臓からの血栓が脳血管を閉塞する心原性脳塞栓症に大別されます。各々、予防と治療が異なります。これらの脳梗塞の病態、急性期治療及び予防に関して、概説致します。
第4回 9月22日 (金)
歯周病-たかが歯周病、されど歯周病-
医学研究科 口腔外科学分野 助教/土持 師
歯周病は、国民病といわれるほど多くの方が罹患しています。しかも近年、糖尿病、循環器疾患等各疾患の増悪因子になる以外に化学療法や手術時の治癒因子にもかかわることがわかってきました。そのため健康保険でも「周術期口腔機能管理」という制度が認められるようになりました。
しかしながら、本来の歯周病に対する治療法(予防法)の基本はセルフケアです。一番大切なことは習慣づけです。もう一度ご自身のセルフケアを見直してひと工夫追加してみませんか。
歯周病は、国民病といわれるほど多くの方が罹患しています。しかも近年、糖尿病、循環器疾患等各疾患の増悪因子になる以外に化学療法や手術時の治癒因子にもかかわることがわかってきました。そのため健康保険でも「周術期口腔機能管理」という制度が認められるようになりました。
しかしながら、本来の歯周病に対する治療法(予防法)の基本はセルフケアです。一番大切なことは習慣づけです。もう一度ご自身のセルフケアを見直してひと工夫追加してみませんか。
第5回 9月29日 (金)
糖尿病-糖尿病の最新治療-
医学研究科 消化器?代謝内科学分野 准教授/今枝 憲郎
近年、日本人の食の欧米化に伴い糖尿病患者数は増加の一途をたどっている。一方、糖尿病治療薬の進歩も著しい。この5年間にDPP-4阻害薬、GLP-1注射薬、そしてSGLT2阻害薬と次々に新たな作用機序の治療薬が登場した。さらにはこれらの薬剤の一部に作用時間が長くなり週1回投与が可能なものが現れた。これらの薬剤をどのような順に使うか、どう組み合わせるかは世界中の糖尿病専門医の共通の話題である。治療薬のみならず、食事療法や運動療法も日々進歩している。糖尿病の治療薬の進歩、発症予防の重要性について解説する。
近年、日本人の食の欧米化に伴い糖尿病患者数は増加の一途をたどっている。一方、糖尿病治療薬の進歩も著しい。この5年間にDPP-4阻害薬、GLP-1注射薬、そしてSGLT2阻害薬と次々に新たな作用機序の治療薬が登場した。さらにはこれらの薬剤の一部に作用時間が長くなり週1回投与が可能なものが現れた。これらの薬剤をどのような順に使うか、どう組み合わせるかは世界中の糖尿病専門医の共通の話題である。治療薬のみならず、食事療法や運動療法も日々進歩している。糖尿病の治療薬の進歩、発症予防の重要性について解説する。
第6回 10月6日 (金)
尿路結石-激痛がっ!「尿路結石」の恐怖 ~苦しまないための生活習慣-
医学研究科 腎?泌尿器科学分野 教授/安井 孝周
尿路結石症は、激痛を伴って発症する、頻度の高い疾患です。生活習慣が大きく関係しており、再発率が高く日本では激増していることも特徴です。発症年齢が比較的若く、他の生活習慣病のアラート(警告)といわれます。尿路結石の治療は、排石促進や手術が行われますが、食事指導、運動、飲水などで予防することが重要です。本講座では、治療法、疾患の特徴と治療、予防法、形成機序についての最新の研究について概説します。生涯あるいは再度、結石を患わないよう生活習慣を見直してみませんか。
尿路結石症は、激痛を伴って発症する、頻度の高い疾患です。生活習慣が大きく関係しており、再発率が高く日本では激増していることも特徴です。発症年齢が比較的若く、他の生活習慣病のアラート(警告)といわれます。尿路結石の治療は、排石促進や手術が行われますが、食事指導、運動、飲水などで予防することが重要です。本講座では、治療法、疾患の特徴と治療、予防法、形成機序についての最新の研究について概説します。生涯あるいは再度、結石を患わないよう生活習慣を見直してみませんか。
第7回 10月13日 (金)
骨粗鬆症?ロコモ-沈黙の病「骨粗鬆症」とは:寝たきり防止のためにできること-
医学研究科 整形外科分野 助教/鈴木 伸幸
骨粗鬆症は沈黙の病ともいわれ骨粗鬆症であることは骨折するまで気づかないことがほとんどです。しかしひとたび骨折を起こすと、骨折は連鎖し1年以内に次なる骨折を起こすリスクは3倍になり、さらにその後、寝たきりになり、生命予後にまで影響を与えると言われています。この様な危険をはらんだ状態にもかかわらず骨粗鬆症は今まで有効な治療法がないとのことで放置されてきました。しかし、ここ10年骨粗鬆症に対する新しい薬剤が次々に登場し、関節リウマチと同様治癒可能な疾患となってきました。今回の講座では新しい薬剤について学ぶとともにその予防につきロコモティブシンドロームと関連づけてお話しいたします。
骨粗鬆症は沈黙の病ともいわれ骨粗鬆症であることは骨折するまで気づかないことがほとんどです。しかしひとたび骨折を起こすと、骨折は連鎖し1年以内に次なる骨折を起こすリスクは3倍になり、さらにその後、寝たきりになり、生命予後にまで影響を与えると言われています。この様な危険をはらんだ状態にもかかわらず骨粗鬆症は今まで有効な治療法がないとのことで放置されてきました。しかし、ここ10年骨粗鬆症に対する新しい薬剤が次々に登場し、関節リウマチと同様治癒可能な疾患となってきました。今回の講座では新しい薬剤について学ぶとともにその予防につきロコモティブシンドロームと関連づけてお話しいたします。
第8回 10月20日 (金)
睡眠障害-睡眠医療の過去?現在?未来-
足球彩票病院 睡眠医療センター センター長/中山 明峰
睡眠医療は深夜に行われる重労働であるため、他の医学分野と比べると解明が遅れていました。近年、睡眠障害が全身に及ぼす影響が強く、交通事故との関連などの社会的問題を抱えていることを含め、一般に広く知られるようになりました。一方、睡眠の治療は快適ではないと思われています。当大学は睡眠障害を解決するのみでなく、「ぐっすり」お休み頂ける睡眠を目指し、2011年に睡眠医療センター、別名「ぐっすりセンター(Good Sleep Center)」が創立されました。睡眠の謎について解明し、皆様の「ぐっすり」を願い、現在、世界をリードする最新の睡眠医療についてお話をさせて頂きます。
睡眠医療は深夜に行われる重労働であるため、他の医学分野と比べると解明が遅れていました。近年、睡眠障害が全身に及ぼす影響が強く、交通事故との関連などの社会的問題を抱えていることを含め、一般に広く知られるようになりました。一方、睡眠の治療は快適ではないと思われています。当大学は睡眠障害を解決するのみでなく、「ぐっすり」お休み頂ける睡眠を目指し、2011年に睡眠医療センター、別名「ぐっすりセンター(Good Sleep Center)」が創立されました。睡眠の謎について解明し、皆様の「ぐっすり」を願い、現在、世界をリードする最新の睡眠医療についてお話をさせて頂きます。