学部?研究科?附属病院の歴史
学部?研究科?附属病院の歴史
整形外科学教室は1951年9月1日に開設された。初代の上田文男教授(在任期間 1951年9月~1970年3月)は先天性股関節脱臼を専門とし、さらに当時患者数の多かった骨?関節結核や外傷にも研究活動の場を拡げた。また1962年5月より2年間にわたり病院長を兼務し、新病院の建設計画を推進した。第2代棈松紀雄教授(在任期間 1971年6月~1984年9月)は、骨折治療の第一人者で、整形外科外傷学のみならず脊椎外科、関節外科などの新しい分野でも多くの優れた業績を残し、教室?関連病院を充実発展させ、中国との学術交流を推し進めた。また1979年1月より2年間にわたり病院長を兼務した。第3代松井宣夫教授(在任期間 1985年9月~2002年3月)は、膝関節を初めとする半月板手術、靱帯再建術、滑膜切除術など関節鏡視下手術の先駆者としてその発展に貢献した。また名市大式人工膝関節を開発し、リウマチ学の発展にも貢献した。1997年4月より2年間にわたり病院長を兼務し、臓器?疾患別の診療科再編成や新病棟?中央診療棟建設の立ち上げに尽力した。第4代大塚隆信教授(在任期間 2002年9月~2018年3月)は、悪性骨軟部腫瘍に対する放射線?温熱?化学療法の三者併用療法の臨床応用を進め、悪性腫瘍の縮小手術や患肢温存療法に大きな成果を上げ、骨軟部腫瘍の分野で活躍した。また、モンゴル医科大学健康科学院客員教授に就任し国際交流を進めた。2019年2月からは第5代教授として村上英樹が就任し、専門とする脊椎腫瘍の分野だけでなく、救急外傷やスポーツ医学にも力を入れ、2020年4月には運動器スポーツ先進医学寄附講座を開設している。
(文責:村上 秀樹)
当教室は国公立大学では全国に先駆けてのリハビリテーション医学講座であり、和田郁雄名誉教授が教室運営の基盤を築かれました。現在、村上里奈先生、黒柳 元先生、青山公紀先生、早稲田祐也先生が当教室で活躍していただいております。また3名の博士課程大学院生が主に基礎研究に従事しております。
現代社会が成熟していくに伴いリハビリテーション科の果たす役割は益々重要となっております。超高齢化社会であります現代は、加齢に伴うフレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームの疾病前段階の予防も重要な課題となります。また、年齢を問わず急性期~回復期~生活期にかけてのシームレスなリハビリテーション医療を提供し患者の機能維持を図る事が重要であり、地域の先生方とも協力をさせて頂きながら循環型リハビリテーションモデルを提唱できればと考えております。
主な研究実績
ニューロリハビリテーション
装着型ロボットリハビリテーション
(文責:植木 美乃)
私たちのモットーは「真に患者に役立つ臨床と臨床研究を!」です。名市大のみならず、他大学出身の教室員も多く、風通しのよいことが自慢です。いろいろな文化をベースにした教室員が集まっているため、特定のやり方にこだわることがなく、自然と世界標準を目指す雰囲気になっています。不思議なくらい、人間関係のストレスがない医局です。
総じて臨床に熱心な医局員がそろっていますが、同時に医局員の多くが、文部科学省や厚生労働省、そして日本医療研究開発機構などの多くの競争的研究費を獲得しております。また、すべての大学院生が学位を取得しています(学位取得率は100%です)。決して大きな医局ではありませんが、教室全体で毎年少なくとも15-20報を超える英文原著論文を出版しています。
最後に私たちが思い描くミッション/ビジョン/バリューをご紹介いたします。
私たちの、患者さんからは「名市大にかかれば安心?満足」、専攻医からは「名市大精神科で研修すれば一流の精神科医になれる」、世界の臨床研究者からは「名市大で行われた研究なら信頼できる」と言ってもらえる日本一の臨床教室を築くことを目標として医局員一同がんばっています。精神医療の最も大きなやりがいは「患者さんの人生全体に関わることができる」という点です。従って、私たちは、単に診断し薬を処方するのではなく、病の背景に存在する複雑な疾患形成?維持過程である「フォーミュレーション」を立て、エビデンスも活用して、患者さんの生きる力を支える医療、医学を展開したいと思っています。医を学び、術を身につけ、患者さんを支える道を歩みたいと考えています。
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)に対して、常に手術治療可能な体制をとっている。さらに日本脳卒中学会の「一次脳卒中センター」の認定を受け、救命救急センター、脳神経内科と協力し、24時間365日、t-PA療法のみならず、血栓回収療法も可能である。当科では全ての領域について、できるだけ患者さんへの負担を少なくする低侵襲治療を目指し、脳血管障害に対しては血管内治療を、脳腫瘍に対しては神経内視鏡手術を用い、さらにナビゲーションなどの最新の手術支援技術を駆使して、高いレベルの医療を提供している。またパーキンソン病に対する外科治療(脳深部刺激術)では日本で有数の手術件数を誇る。これらはいずれもリハビリテーション科や他職種と密に連携を取り、高い治療成績をあげている。